こんちわ!たろ男です。
小型船舶のバッテリーは、船の安全で快適な航行を支える重要な要素です。
船舶用バッテリーは、船内での電力供給を担うため、エンジンの始動、ナビゲーション機器、照明、魚群探知機、レーダー、無線通信機器など、多岐にわたる機器の電力供給に使用されます。
✓この記事では、小型船舶向けのバッテリーの種類、選び方、メンテナンス方法について詳しく解説しますので参考にしてね。
1. 小型船舶に使われるバッテリーの種類
小型船舶で一般的に使用されるバッテリーには、大きく分けて「スターターバッテリー」と「ディープサイクルバッテリー」の2種類があります。
スターターバッテリー
スターターバッテリーは、エンジンを始動させるために短時間で大きな電流を供給するタイプのバッテリーです。
エンジンがかかった後は、充電システムによって充電されるため、エンジン始動時に大きなパワーが求められる場合に最適です。
しかし、スターターバッテリーは長時間の放電に向いていないため、他の電子機器を長時間稼働させる用途には適していません。
ディープサイクルバッテリー
ディープサイクルバッテリーは、長時間にわたり安定した電力を供給することができるバッテリーです。
このタイプのバッテリーは、エンジンの始動だけでなく、照明、ナビゲーション機器、その他の電装品に対しても電力を供給することが可能です。
また、ディープサイクルバッテリーは繰り返し深く放電しても耐久性が高く、長時間の使用に適しています。
2. バッテリーの選び方
小型船舶に最適なバッテリーを選ぶ際には、以下のポイントを考慮することが重要です。
バッテリーの容量
バッテリーの容量(Ah: アンペア・アワー)は、どれくらいの時間、どれだけの電力を供給できるかを示します。
船舶に搭載されている機器の消費電力と、どれくらいの時間稼働させたいかに応じて、必要な容量を計算することが必要です。
たとえば、ナビゲーション機器や魚群探知機、照明などの電装品を長時間使用する場合は、大容量のバッテリーが必要になります。
バッテリーの種類
使用目的に応じて、スターターバッテリーとディープサイクルバッテリーを選択する必要があります。
エンジンの始動のみが目的であればスターターバッテリーで十分ですが、電装品を多く使用する場合や、長時間の航行が予定されている場合はディープサイクルバッテリーが適しています。
メンテナンスフリーかどうか
最近では、メンテナンスフリータイプのバッテリーも多く販売されています。
これらのバッテリーは、水の補充が不要で、内部の酸素や水素ガスが再結合するため、気密性が高く、安全性も向上しています。
特に、手間をかけずに運用したい場合や、バッテリーの取り扱いが難しい環境では、メンテナンスフリータイプが便利です。
バッテリーの寿命
バッテリーの寿命は、使用頻度や充放電の深さに大きく影響されます。
通常、ディープサイクルバッテリーは充放電の回数に強く、長寿命なものが多いですが、定期的なメンテナンスや適切な使用が長寿命化に寄与します。
安価なバッテリーは初期コストが抑えられるものの、寿命が短い場合があるため、長期的なコストを考慮することが大切です。
3. バッテリーのメンテナンス方法
小型船舶のバッテリーを長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。以下に、バッテリーを最適な状態で保つための基本的なメンテナンス方法を紹介します。
充電
バッテリーは常に適切な電圧範囲で充電されていることが重要です。
過充電や過放電は、バッテリーの劣化を早める原因となります。
バッテリーの種類によって最適な充電方法が異なるため、メーカーの指示に従った適切な充電器を使用することが大切です。
また、船を使用していない期間中も、定期的にバッテリーをチェックし、必要に応じて充電することが推奨されます。
水の補充(非メンテナンスフリータイプの場合)
メンテナンスフリーでないバッテリーの場合、電解液のレベルを定期的にチェックし、必要に応じて蒸留水を補充する必要があります。
液量が低下すると、バッテリーの性能が低下し、寿命が短くなる原因となります。
補充の際は、必ず蒸留水を使用し、水道水などは避けるようにしましょう。
端子の清掃
バッテリーの端子は酸化や腐食により電気の流れが悪くなることがあります。
定期的に端子を清掃し、必要に応じてグリースや専用の端子保護スプレーを使用して腐食を防止することが推奨されます。
保管場所の選定
バッテリーは高温や極寒の環境に長時間さらされると劣化が進むため、適切な温度で保管することが大切です。特に冬季には、バッテリーを取り外し、乾燥した涼しい場所で保管することが推奨されます。
おすすめのバッテリー
小型船舶におすすめのバッテリーをいくつか紹介します。それぞれの特徴や利点に注目し、用途に合ったバッテリーを選んでください。
1. オプティマ(OPTIMA)ブルートップ(BlueTop) D27M
オプティマのブルートップは、船舶用として非常に人気の高いAGM(吸収ガラスマット)バッテリーです。エンジンの始動とディープサイクル用途の両方に使える「デュアルパーパス」バッテリーで、長寿命で高い耐久性を持ちます。
- 容量: 66Ah
- 特長:
- 高い振動耐性を持ち、荒れた海上でも安定した性能を発揮
- メンテナンスフリーで、定期的な水補充が不要
- 長寿命で、繰り返し深く放電しても性能が保たれる
- 急速充電が可能で、エンジン始動時に強力なパワーを発揮
- 用途: エンジン始動用、電装品の長時間使用に対応
2. バイタルパワー(VITAL POWER)マリンディープサイクルバッテリー 12V 100Ah
このバイタルパワーのバッテリーは、大容量かつ長寿命のリチウムイオンバッテリーで、特にディープサイクル用途に最適です。軽量かつ高性能で、重い鉛バッテリーに比べて優れたエネルギー密度を誇ります。
- 容量: 100Ah
- 特長:
- リチウムイオン技術で軽量かつ高出力
- 充放電サイクルが非常に多く、長寿命
- 高いエネルギー効率で、より長時間の電力供給が可能
- メンテナンスフリーで、バッテリー管理が容易
- 用途: 長時間の電装品稼働、特に大型の電装品を使用する場合
3. GSユアサ 85D26L
GSユアサは、日本国内で非常に信頼されているバッテリーメーカーで、エバーウェットシリーズは過酷な環境下でも安定した性能を提供する船舶用バッテリーです。
- 容量: 55Ah
- 特長:
- 鉛バッテリーながら、優れた耐振動性と長寿命を実現
- 過酷な条件でも安定した電力供給
- メンテナンスフリーで扱いやすい
- コンパクトサイズで設置場所を選ばない
- 用途: 小型船舶のエンジン始動や軽度の電装品使用に適している
4. ACDelco マリンバッテリー M27MF
ACDelcoは、米国の自動車部品メーカーとして知られていますが、船舶用バッテリーの分野でも信頼性が高いです。M27MFは、ACDelcoのマリンシリーズの一つで、エンジンの始動用としても電装品の長時間使用にも対応する「デュアルパーパス」バッテリーです。
- 容量: 70Ah
- 特長:
- メンテナンスフリー設計で、水の補充や手間がかからない
- 強力なエンジン始動能力と長時間の電装品使用が可能
- 振動耐性が高く、荒れた海上でも安定した性能を発揮
- 長寿命で信頼性が高く、コストパフォーマンスにも優れている
- 用途: エンジン始動、電装品の長時間使用のどちらにも対応
ACDelcoのバッテリーは、特にコストパフォーマンスに優れており、高い耐久性とパワーを持ちながら、リーズナブルな価格帯で提供されています。小型船舶に適したサイズや性能を持ちつつ、さまざまな船舶機器に対応可能で、エンジン始動用としても十分な信頼性を提供します。
まとめ
バッテリー選びは、船の用途や使用頻度に応じて慎重に行う必要があります。
スターターバッテリーはエンジン始動用に、ディープサイクルバッテリーは長時間の電装品使用に適しており、信頼できるブランドの製品を選ぶことが重要です。
オプティマのブルートップやパナソニックのカオスシリーズなどは、幅広い用途に対応し、耐久性にも優れています。また、最新のリチウムイオンバッテリーを選べば、さらに高効率で長寿命の運用が可能です。
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