船舶免許の講習を毎月やっている僕にある日、2級免許か1級免許のどちらを受講しようか迷っていますという電話がかかってきました。
料金も1級が高いです。
僕はその様な質問があったら必ず「2級で十分です」とお伝えしています。
その理由をこの記事で説明させてもらおうと思います。
余談ですが、4級船舶免許というのがあった時代は、4級船舶免許を持っていれば2級船舶と特殊船舶の2つの資格をもっていることになります。(特殊船舶はジェットスキーのこと)
なので、4級船舶があった時代に免許を取得した人は、今のように別で特殊船舶免許を取得しなくてもよかったわけです。
※現在は4級船舶免許は無いので注意。
少し話がそれましたが、早速、2級船舶免許で十分な理由を解説していきます。
2級船舶免許で十分な理由①
1級小型船舶免許と2級小型船舶免許は、操船できる船の大きさなどが違うと思っている方が多いのですが、実際はどちらも同じ20トン未満24メートル未満(ジェットスキーを除く)の船舶を操船できます。
なので1級船舶と2級船舶において、操船できる船舶はどちらも同じとなります。
(20トン以上は大型の免許が必要。)
そこで、1級と2級の違いは何かとなりますが、それは「航行区域」になります。
航行区域とは、免許証の種類によって航行できる範囲のことです。
1級と2級の航行区域
1級船舶免許は、「すべての水域」が航行できますが、2級船舶免許は「平水区域及び沿海区域のうち海岸から5海里(9.26キロメートル)以内の水域」と範囲が限定されます。
平水区域と沿海区域が分かりやすく載せてあるので紹介します
2級船舶免許で十分な理由②
先ほど、2級船舶免許の航行範囲は5海里(9.26キロメートル)と言いましたが、海岸から5海里なので海岸沿いを5海里以上離れずに進めば、ある程度遠いところまで行けるという事になります。
なので、特に免許を取り立ての時はみんな初心者になるので、そこまで遠い場所まで行くには技術的にも経験的にも難しいので、免許を取得したばかりの人は特に2級船舶免許で経験を積むことをおすすめします。
確かに免許を取り立ての時は希望に満ちてどこまでも行こうと思いがちですが、海は本当に危険も多いので最初は近場で遊んでみましょう!
進級という制度がある
もしも、船舶の扱いや釣りなどのポイントに慣れてきて、1級船舶免許が欲しくなったとして、最初から1級船舶免許の講習を受けなくて大丈夫です。
2級船舶免許を取得した時の内容を省いて、1級船舶免許の部分だけの講習を受ける、「進級コース」という講習があります。
基本的に2日間、1級部分の学科のみを受ければ1級に進級できます。(実技は免除)
金額もそこまで高くなく、2級免許で慣れた後に進級して1級免許にする方法もあります。
2級船舶免許で十分な理由③
1級船舶免許では、すべての海域が航行区域と話しましたが、それぞれの船舶自体に定められた航行海域が存在します。
参考画像
この画像のように船舶検査証をみてみると、沿海区域でも方角と範囲が決まっている船舶などもあるので、1級船舶免許をもっていてもどこにでも行けるわけではないんですね。
実は2級船舶免許でも日本一周は可能
船によっては方角とその他の地点を結ぶ範囲しか航行できないといいましたが、沿岸区域(沿岸5海里)といわれるものに登録できれば、一部の沖合の島を除いたら日本一周も可能になります。
ただし、船に載せておく物の変更などをしなければなりません。
詳しくは、最寄りの日本小型船舶検査機構に連絡してみてください。
船舶免許は2級で十分な理由をまとめると
・操船できる船は1級2級ともに20トン未満24m未満
・5海里でも十分遠くに行ける
・所有する船によってもいける場所が決まっている
・進級講習を受講すればいつでも1級に進級できる
どうしても1級でないといけない海域がでてきたら1級に進級するといいでしょう!
今回は船舶免許は2級で十分という内容の記事を書きました。これから船舶免許を取得しようと思いの方は、是非参考にしてみてください!
以上です!
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