海図の記号や読み方を詳しく解説!

船舶関連

海図や水路書誌のことをまとめて、水路図誌といいます。水路図誌の種類については、水路図誌目録に記載されています。

海図は世界全域が網羅もうらされており、日本沿岸の海図は海上保安庁海洋情報部が作っています。

魚探などについているGPSにも海図と同じように水深や記号などが出てきますので、船舶免許の講習以外にも実践で役立つ記事になってますので、参考にしてください。

 

海図(チャート)

海図は、航海に用いる海の地図で、沿岸の形状、顕著けんちょな目標物、水深、低質、障害物など航海を行うために必要な情報が記載されています。

海図は、縮尺によって港泊図や海岸図など5種類に分類されていますが、使用するときは航行海域が詳細に記載された最新のものを使うようにしましょう!

海上で位置を表す場合は、海図上のその地点の緯度と経度で表します。海図は上を北として、その地点の左右端の緯度目盛りで緯度を、上下端の経度目盛りで経度を読み取ります。

緯度経度目盛り

 

測地系

地球上の位置を経度・緯度で表すための基準を測地系といいます。

日本で刊行される海図は、以前は日本測地系が使用されていましたが、現在では世界測地系になりました。

測地系の違いによって400~500メートル位置がずれるので、日本測地系の緯度・経度のデータは世界測地系の海図では使用できません。

また、GPSの初期設定の際にも注意が必要です。

 

海図の基準

干出岩かんしゅつがん:最低水面で水面上に露出する岩

 暗岩あんがん:最低水面になっても水面上に露出しない岩

 洗岩せんがん:最低水面になると水面とほとんど同じ高さになる岩

 

海図は潮汐ちょうせき(潮の干満)によって上下していますが、海図に示されている「高さ」や「深さ」などは、次の基準に基づいています。

水深

※上の画像を参照

海図に載っている水深は、これ以上は、下がることのないと考えられる水面(最低水面)からの深さをメートルで表しています。

なので、実際の水深は海図上の表示よりも深くなります。

 

海岸線

※上の画像を参照

海岸線って曲のタイトルにありそうですよね。冗談はさておいて。

海岸線は、水深と逆でこれ以上は、上がることのないと考えられる水面(最高水面)における海と陸との境界を示しています。

なので、実際の海岸線はというと海図上の境界よりも海寄り(低く)になります。

 

物標の高さ

※上の画像を参照

山や島、そのほか灯台などの高さは、平均水面(潮の干満がないと仮定した水面)からの高さで示されています。

また、橋の高さは最高水面からの高さ、干出岩かんしゅつがん最低水面からの高さで示されます。

 

海図図式(海図の記号・略語)

海図には、水深や高さなどのほか、海底の質、障害物、海流など、さまざまな情報、さまざまな記号、略語、図式で表されています。

この記事では船舶免許の試験に出てきやすく、実際の航行でも見かける頻度が多い物だけを紹介します。

特に、干出岩、洗岩、暗岩はテストにでてくるので、しっかり覚えておくようにしましょう!実際の釣りなどで地質、Sは砂地、Rは岩場などがわかると魚種が狙いやすくものなるのでおすすめ。

 

水深の数字例

12₇  27  123

12₇の場合は12.7メートルということ。12₇Rだとしたら、12.7メートルの水深で、地質は岩場ということがわかります。

※水深のところでも説明した通り、海図の水深は最低水面からの深さの表記ですので、実際はもう少し深くなります。

 

まとめ

今回は海図について解説いたしました。

海図は、航海や海洋探査のために使用される地図であり、水域の地形、水深、浅瀬、地質、港湾、灯台などの重要な情報を記載してあります。試験だけではなく、実践でも使いますので覚えておいて損はないでしょう。

・海図は最新のものを使用する。
・現在は世界測地系になっている。
・海図の水深は最低水面からの深さ。
・干渉岩、暗岩、洗岩を覚える。
・Sは砂地など地質がわかる。

以上です!

海図の基本を覚えて、安全な航行を行いましょう!おつかれさまでした。

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